REPORT特集

小川由廣のライオンたち【17.樺太 本斗神社】

2025.09.10


「17.樺太 本斗神社」




 

『遠くは樺太、茨城県まで納めたとされている』と記されてはいたが、場所が場所ゆえ見ることは不可能と思っていた”幻のライオン像”。由廣の生家から奉納時の写真が見され、造像銘から柏崎神社の獅子像とほぼ同時期の作品だと判明する。お孫さんは「由廣が樺太に渡り、現地で彫ったものと聞いている」と話していたが、その証拠になるべく、阿形吽形の二体と共に、最後列向かって左から3番目に由廣の姿が映っていた。
調査を続けていると、『樺太の神社(北海道神社庁・2012年刊)』の本斗町“本斗神社”の項に、ライオン像の写真があるとの情報から、ついに奉納先を特定。更に縁が繋がり、本の編輯者で、“海外の神社研究”の第一人者でもある前田孝和氏から教えを頂く幸運に恵まれる。「平成八年の樺太調査の際には神社跡に像を見ることは無かったが、恐らく保存されているだろう」との私見を頂いた。


 

この記事を書いた人

春口敏栄


エッセイスト 春口敏栄はるぐちとしえ

1961年(昭和36)柏崎市生まれ

地元新聞誌上で2017年より「呑んべぃ親父の独り言」シリーズのコラムを連載中。地元FM局では同シリーズの番組を担当。親しみやすい内容は幅広い年齢層の方々に支持されている。

郷土の歴史に愛着を感じ、さまざまな分野の調査、研究を進めており、講演の依頼も多数。彫刻師 小川由廣の研究では第一人者。小川由廣に関する著書を出版。講演会、市民大学講座、個展等も予定されている。

「呑んべぃ親父の独り言」(2022年10月発行)、「続 呑んべぃ親父の独り言」(2024年5月発行)、「彫刻師 小川由廣を探して」(2024年1月発行)、「小川由廣のライオンたち」(2024年11月発行)

*柏崎市内の尚文館書店、文化書院、柏崎市役所売店の他、上越市の春陽館書店(本町4-1-18)でも販売中。