REPORT特集

小川由廣のライオンたち【5.悪田稲荷神社】

2024.12.20


「4.悪田稲荷神社」
 



 子供の頃に何度も遊びに来た神社。獅子山と呼んでいた巨大なオブジェと、リアルなライオン像は健在だった。獅子山とは、岩山の上に親獅子が2匹と子獅子が3匹。崖下には転げ落ちている子、這い上ろうと必死になる子がそれぞれいて、「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」を表したもの。そして参道を挟んだ反対側には、神社には場違いとも思われる咆哮するライオン像。子供の頃は「不思議なものがある」くらいの認識だったが、獅子山を狛犬に、ライオンを獅子に見立てているのだと気付いた。ここから私の“由廣を探す旅”が始まったのだ。


 

ひとくちメモ
神社や寺の入り口に、一対で置かれている霊獣を、まとめて狛犬と呼ぶ人は多いが、実はこの二匹は別モノとされている。向って右側の、口を「阿形」にしている方が獅子像で、左側の「吽形」で、頭に角を持つのが狛犬だ。正しくは獅子・狛犬と呼ばれていたが、昭和以降に阿吽の口以外は同じ姿にされ、狛犬と一括りにされて呼ばれる事が多くなっている。




 

この記事を書いた人

春口敏栄


エッセイスト 春口敏栄はるぐちとしえ

1961年(昭和36)柏崎市生まれ

地元新聞誌上で2017年より「呑んべぃ親父の独り言」シリーズのコラムを連載中。地元FM局では同シリーズの番組を担当。親しみやすい内容は幅広い年齢層の方々に支持されている。

郷土の歴史に愛着を感じ、さまざまな分野の調査、研究を進めており、講演の依頼も多数。彫刻師 小川由廣の研究では第一人者。小川由廣に関する著書を出版。講演会、市民大学講座、個展等も予定されている。

「呑んべぃ親父の独り言」(2022年10月発行)、「続 呑んべぃ親父の独り言」(2024年5月発行)、「彫刻師 小川由廣を探して」(2024年1月発行)、「小川由廣のライオンたち」(2024年11月発行)

*柏崎市内の尚文館書店、文化書院、柏崎市役所売店の他、上越市の春陽館書店(本町4-1-18)でも販売中。