REPORT特集

小川由廣のライオンたち【7.松波諏訪神社】

2025.01.14


「7.松波諏訪神社」


 

この社の境内は、小川由廣のギャラリーと言っても過言では無い。

中でも、ひときわ目を引くライオン像は立ち姿のせいもあるが、高達のライオン像を超える大きさで、左右に阿・吽で対をなす。柏崎に点在するライオン像の中でもフラッグシップ的存在で、像を見上げた誰もがその大きさと迫力に感動し魅せられて、像の前に立ち尽くす。それぞれの像は、男四十二歳の本厄払いの奉納品として建てられたもの。2024年に由廣の生家から像の下図や奉納式典の記念写真、契約書までもが見つかり、当時の様子をうかがい知ることができた。

 境内に奉納されている手水舎、双龍そうりゅう鳥居、燈台型御神燈、燈籠とうろう、狛犬、魚籃ぎょらん観音も由廣の作品であり、どれもこれもが素晴らしい。しかし、この社が地震の被害を何度も受けているのも事実。2024年の能登半島地震の際も、貴重な作品の一つが失われてしまったのだ。


 





 

この記事を書いた人

春口敏栄


エッセイスト 春口敏栄はるぐちとしえ

1961年(昭和36)柏崎市生まれ

地元新聞誌上で2017年より「呑んべぃ親父の独り言」シリーズのコラムを連載中。地元FM局では同シリーズの番組を担当。親しみやすい内容は幅広い年齢層の方々に支持されている。

郷土の歴史に愛着を感じ、さまざまな分野の調査、研究を進めており、講演の依頼も多数。彫刻師 小川由廣の研究では第一人者。小川由廣に関する著書を出版。講演会、市民大学講座、個展等も予定されている。

「呑んべぃ親父の独り言」(2022年10月発行)、「続 呑んべぃ親父の独り言」(2024年5月発行)、「彫刻師 小川由廣を探して」(2024年1月発行)、「小川由廣のライオンたち」(2024年11月発行)

*柏崎市内の尚文館書店、文化書院、柏崎市役所売店の他、上越市の春陽館書店(本町4-1-18)でも販売中。