REPORT特集

小川由廣のライオンたち【9.松雲山荘】

2025.02.19


「9.松雲山荘」



 

 来訪者の多い庭園にありながら、気付かれることも無く、ひっそりと佇んでいるライオン像。苔に包まれていた小さな石像は、両の腕を前に突き出し、斜め上を見上げる腹ばいの姿。タテガミの形状も、それまで見て来たライオン像とは異なる印象。最初は由廣の作品なのか?と疑った程だったが、紛れもなく由廣の作品であった。
 2024年08月。大量の由廣直筆の下図が発見され、その中の2枚がこの像と酷似していた。高達のライオン像は「三越前のライオン像のようなモノを…」と、注文されたと言うのだが、図は見ようによっては三越の像の姿勢によく似ている。高達から注文を受けた初期に描かれて、それを基に造られた試作品の可能性が高いのだ。
 また、この庭園内には、熊や亀の像や、蛙とリスの彫られた灯篭が有る。もしかすると、これらも由廣の作品の可能性は高いのだ。 サイズは(高サ370㎜×長さ950)



 

この記事を書いた人

春口敏栄


エッセイスト 春口敏栄はるぐちとしえ

1961年(昭和36)柏崎市生まれ

地元新聞誌上で2017年より「呑んべぃ親父の独り言」シリーズのコラムを連載中。地元FM局では同シリーズの番組を担当。親しみやすい内容は幅広い年齢層の方々に支持されている。

郷土の歴史に愛着を感じ、さまざまな分野の調査、研究を進めており、講演の依頼も多数。彫刻師 小川由廣の研究では第一人者。小川由廣に関する著書を出版。講演会、市民大学講座、個展等も予定されている。

「呑んべぃ親父の独り言」(2022年10月発行)、「続 呑んべぃ親父の独り言」(2024年5月発行)、「彫刻師 小川由廣を探して」(2024年1月発行)、「小川由廣のライオンたち」(2024年11月発行)

*柏崎市内の尚文館書店、文化書院、柏崎市役所売店の他、上越市の春陽館書店(本町4-1-18)でも販売中。