REPORT特集

小川由廣のライオンたち【16.茨城県日立市 神峰神社】

2025.08.26


「16.茨城県日立市 神峰神社」




 

ライオン像のある館の紹介パネルには、「由廣は10体以上のライオン像を手がけたと伝わって、遠くは樺太、茨城県まで納めた」とある。探し見つけた先は、茨城県日立市・神峰神社。現地に赴けば、造像銘には「奉献 昭和13年5月建設 新潟縣柏崎町悪田 彫刻師小川由廣」とあり、柏崎市の小林由松・ヨテ夫妻と、日立町の滑川熊次郎が連名で奉納していた。





松波諏訪神社の阿形に似て、奉納もほぼ同時期。しかし日立空襲と艦砲射撃で、社殿を始め狛犬等も破壊されたとの歴史を持つ社。像に残る幾本もの紫・オレンジ・朱色の筋は、砲撃で焼かれた跡なのか?そう思うと切なくなる。この獅子像は奇跡的に残ったが、奉納されたいきさつを記すものも燃え尽きていた。

神社が再建された後は、社と街の守り神として、多くの人々に愛され、崇められる対象となっている。



 

この記事を書いた人

春口敏栄


エッセイスト 春口敏栄はるぐちとしえ

1961年(昭和36)柏崎市生まれ

地元新聞誌上で2017年より「呑んべぃ親父の独り言」シリーズのコラムを連載中。地元FM局では同シリーズの番組を担当。親しみやすい内容は幅広い年齢層の方々に支持されている。

郷土の歴史に愛着を感じ、さまざまな分野の調査、研究を進めており、講演の依頼も多数。彫刻師 小川由廣の研究では第一人者。小川由廣に関する著書を出版。講演会、市民大学講座、個展等も予定されている。

「呑んべぃ親父の独り言」(2022年10月発行)、「続 呑んべぃ親父の独り言」(2024年5月発行)、「彫刻師 小川由廣を探して」(2024年1月発行)、「小川由廣のライオンたち」(2024年11月発行)

*柏崎市内の尚文館書店、文化書院、柏崎市役所売店の他、上越市の春陽館書店(本町4-1-18)でも販売中。