REPORT特集

小川由廣を探して街歩き【04. 松波諏訪神社その2】

2026.05.14


「04.松波諏訪神社その2

 



男42歳の厄年に向けて積立金をし、奉納する慣例があったことから、由廣の作品が多く残された神社。境内には巨大な阿吽のライオン像や双龍鳥居の他、沢山の石彫刻が並ぶ。由廣のギャラリーと言っても過言ではない場所である。



狛犬は柏崎神社同様、出雲型構え獅子(島根県)を、由廣がリスペクトし彫り上げたもの。彼の作品で製作日が判明しているものの中で一番古い。これら狛犬が評判を呼び、直江津のライオン像の依頼が来たものと推測される。
観音像は魚の入った籠を下げる「魚籃観音」。石灯篭の台石には鯛の彫り物。灯台型の常夜燈など。いかにも漁師町らしい作品が並ぶ。奉納者の中に、樺太へ移住した方の名前が多いのは、この土地の歴史を物語るもの。神社近くの、松波コミセン入り口の二宮金次郎像と合わせて見学することをお勧めする。




余談となるが、社殿の天井画には赤穂四十七士が描かれて、屋根の鬼瓦の代わりに、大黒天と恵比寿が置かれているのも見どころだ。 





 

この記事を書いた人

春口敏栄


エッセイスト 春口敏栄はるぐちとしえ

1961年(昭和36)柏崎市生まれ

地元新聞誌上で2017年より「呑んべぃ親父の独り言」シリーズのコラムを連載中。地元FM局では同シリーズの番組を担当。親しみやすい内容は幅広い年齢層の方々に支持されている。

郷土の歴史に愛着を感じ、さまざまな分野の調査、研究を進めており、講演の依頼も多数。彫刻師 小川由廣の研究では第一人者。小川由廣に関する著書を出版。講演会、市民大学講座、個展等も予定されている。

「呑んべぃ親父の独り言」(2022年10月発行)、「続 呑んべぃ親父の独り言」(2024年5月発行)、「彫刻師 小川由廣を探して」(2024年1月発行)、「小川由廣のライオンたち」(2024年11月発行)

*柏崎市内の尚文館書店、文化書院、柏崎市役所売店の他、上越市の春陽館書店(本町4-1-18)でも販売中。


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